リハ医学2001;38(7):523掲載

平成12年度 日本リハビリテーション医学会論文賞 選考結果のお知らせ

編集委員長(兼 論文賞選考委員長) 里宇 明元

 編集委員会では,平成12年度通常総会における決定を受けて,日本リハビリテーション医学会論文賞選考内規に基づき,平成13年1月に論文賞選考委員会を発足させ,選考作業に取り組んでまいりました.平成12年中の対象論文27編(原著21編,短報6編)を各選考委員が独立に,テーマの独創性・重要性,研究デザイン,データの提示・解釈,論文の完成度の各項目について,3段階で採点し,採点結果が集計されました.
 平成13年3月3日に開催された論文賞選考委員会では,各論文ごとの採点結果に大きな偏り等の問題がないことが確認された上で,全員一致で最優秀賞論文賞,優秀論文賞および奨励論文賞の各賞が選考されました.選考結果は,平成13年3月24日の理事会に報告され,承認を受けた上で,第38回日本リハビリテーション医学会学術集会総会の場で,理事長から受賞者に賞状ならびに賞金が授与されました.多くの優れた研究成果をリハビリテーション医学誌に投稿されました会員各位に心からお礼申し上げますとともに,栄えある論文賞の第1回の受賞者となられた方々の栄誉を讚えさせていただきます.なお,受賞者の喜びの声は,リハニュース10号に掲載されますので,是非ご一読ください.
 今回は,本学会誌にとって初めての論文賞の選考作業でしたが,短い準備期間であったにもかかわらず,選考委員各位の熱意と見識により,迅速かつ公平な選考が行われましたことをご報告いたします.これからも,この名誉ある賞をめざして,是非,多くの投稿を本誌にお寄せいただき,リハビリテーション医学に関する知的財産の蓄積にご協力いただきますようお願い申し上げます.

 

最優秀賞
小口 和代,才藤 栄一,水野 雅康,馬場  尊,奥井 美枝,鈴木 美保
機能的嚥下障害スクリーニングテスト「反復唾液嚥下テスト」(the Repetitive Saliva Swallowing Test: RSST)の検討
(1)正常値の検討.リハ医学 2000;37:375-382
小口 和代,才藤 栄一,馬場  尊,楠戸 正子,田中ともみ,小野木啓子
(2)妥当性の検討.リハ医学 2000;37:383-388
優 秀 賞
辻内 和人
脳血管障害患者の下肢感覚機能と体性感覚誘発電位に関する研究.リハ医学 2000;37:274-281
奨 励 賞
田中 尚文
ラット長腓骨筋の電気刺激に関する生理・組織化学的研究.リハ医学2000;37:445-452
優秀賞次点
千坂 洋巳,佐伯  覚,筒井 由香,蜂須賀研二,根ヶ山俊介
無作為抽出法を用いて求めた在宅中高齢者のADL標準値.リハ医学2000;37:523-528
奨励賞次点
荒川 英樹,中村  健,梅津 祐一,蜂須賀研二
脊柱起立筋の筋疲労評価(第2報)―持続時間と周波数減少率を中心に―.リハ医学2000;37:676-678

(リハ医学 2001;38-7: , 2001.7.15掲載)