[リハ医学 第
川 手 信 行
昭和大学医学部リハビリテーション医学診療科
(受付:
要 旨: 脳卒中片麻痺患者51人,健常者46人の立位・座位姿勢保持重心動揺,座位姿勢変換重心移動を平衡機能計1G06で計測し,座位での重心動揺測定について検討した.脳卒中片麻痺患者と健常者の比較では,健常者の立位・座位保持重心動揺が小さく,座位姿勢変換重心移動は大きかった.また患者間で立位可能群・歩行自立群は,立位不可能群・歩行非自立群と比べ座位保持重心動揺は小さく,座位姿勢変換重心移動は有意に大きかった.重心動揺計での座位での重心動揺・移動計画は,立位不可能患者でも可能であり,座位姿勢制御・調節能力と患者立位・歩行能力の関連が示唆され,患者の座位姿勢保持・変換能力の客観的評価として意義があると考えられた.
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