[リハ医学 第
藤原 俊之,園 田 茂,三田しず子,岡島 康友,木村 彰男,千野 直一
慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター
(受付:
要 旨: Functional Assessment Measure(FAM)日本語版を外傷性脳損傷(TBI)患者に用い,Short Behavior Scale(SBS),Mini-Mental State Examination(MMSE),Disability Rating Scale(DRS)との比較を行った.またFAMを用いて,脳血管障害患者とのADL構造の比較を行った.FAM合計点とSBS,MMSE,DRS得点とは統計学的に有意な相関を認めた.また項目別自立度の検討ではTBI群では特に脳血管障害(CVD)群と比較して,問題解決,記憶,見当識,注意,安全確認の項目での自立度が低く,いわゆる認知機能の障害がADLに強い影響を与えていることが客観的に明らかとなった.FAMはTBI患者の能力低下の評価法として有用と考えられた.
キーワード: