[リハ医学 第
栗原まな, 小萩沢利孝, 衛藤義勝
神奈川県総合リハビリテーションセンター小児科
(受付:
要 旨: びまん性軸索損傷(DAI)の小児12例について高次脳機能障害を中心に検討した.受傷原因は全例交通事故であった.後遺症としては身体障害(失調5例,片麻痺4例等)が10例に,精神障害(高次脳機能障害12例,精神遅滞3例等)が全例に認められた.知能指数(IQ)とFIMスコアの回復は受傷後1年間が急速で,現在のIQは平均81.8,FIMスコアは平均104であった.退院後の学校生活では移動面の問題が4例に,記憶障害や注意集中困難等の問題が全例に認められ,校舎の改造・補習・リハ訓練等の対応がなされていた.DAIの小児を支援するにあたっては高次脳機能障害を考慮にいれたプログラムに基づく教育とリハセンター・学校・家庭の連携が大切である.
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