<特集-2>

特集:地方会
地方会の実情

飛松 好子
広報委員会 


 地方会の実情を知るために,広報委員会では各地方会に対してアンケート調査を行った(表参照).

■地方会に属する日本リハビリテーション医学会員(以下,リハ医学会員)は,3,232人であり,全会員9,125人のうちの35%に過ぎないことがわかった.
■年会費は1,000円から3,000円で,財政的には収支とんとんか黒字であり,赤字と答えた地方会はなかった.
■以前の組織から地方会に移行したことにより,正会員はリハ医学会員に限定されたが,そのことによる影響が散見された.北陸地方会では規模が縮小した.北海道地方会では活動が活発化したがその他の地方会では活動状況は不変であった.発表内容は不変か向上しており,水準は高まった傾向にある.しかし大半の地方会で運営が大変になったと答えた.
■地方会への移行によって,発表者がリハ医学会員でなければならないことになったが,どの地方会も規約を遵守していた.非会員の発表については,北海道では併設される道リハ学会の発表として行われていた.中国四国地方会も同様であった.東北地方会からは,準会員(B会員)の筆頭発表も認めたらどうかという意見が出された.
■学術大会開催に関する問題点としては,参加者が少ないと答えた地方会が3,演題数が少ないと答えた地方会が3,運営が大変2,財政困難が2であった.
■リハ医学会に望む声や意見として,会費の援助(北海道),リハ医師の自覚の低さ(北海道),地方会を多職種間の意見交換の場にしたい(東北),事務局をリハ医学会にして欲しい(関東),地方会発表を研修単位にしたい(中部・東海),地方会現況を学会誌に載せて欲しい(中部・東海),地方会への情報(近畿),名簿を希望(中国四国),演題数が多く時間が足りない(九州)であった.また,中部・東海と北陸との間では,交通の便のことから,医師は地域割りどおりにはその地方会に参加していないようであった.

 以上,アンケートからうかがえる地方会の考えるべき点としては,@組織率の低さ,A他リハ職種との連携の問題,Bリハ医学会との関わり等があげられる.