<INFORMATION>
<社会保険等委員会>
社会保険等委員会
委員長 本田哲三
2002年度診療報酬の改定について:すでに新聞報道などで皆さんもご存じかと思いますが,2月20日に診療報酬の改定が発表され,リハは体系的な見直しがなされました.
概略をかいつまんで述べますと,従来の複雑・単純といった理学療法・作業療法・言語聴覚療法の分類が個別療法・集団療法に変更され,各20分を1単位として1日合計4単位まで(但し,回復期リハ病棟入院料・早期リハ加算・外来移行加算を算定している患者―すなわち,脳血管障害・脊髄損傷・大腿骨頚部骨折・骨盤骨折・上腕骨折・開胸/開腹術後患者など―は6単位),個別療法は理学療法・作業療法・言語聴覚療法それぞれ1日3単位までで,前述の(回復期リハ病棟入院料・早期リハ加算・外来移行加算を算定している)患者を除いて月に11単位以上は逓減されます.このように区分の変更と算定回数による制限が導入されました.診療報酬については(従来の)理学療法・作業療法(T)の複雑と改定後の個別療法2単位を比較して試算すると24%減,(U)〜(W)でも13〜32%の減となります.また回復期リハの「まるめ」も1,700点から1,680点へ微減しました.さらにリハの前提として適切な計画と定期的な評価が求められています.一方,あらたにリハ総合計画評価料(老人に加え一般でも認められる),言語療法の施設基準(T)(U),および早期リハ加算が新設され,早期理学療法・早期老人理学療法が廃止されました.
以上,全般的には厳しい改定結果ですが,診療報酬体系が整理され,言語療法の大幅引き上げや早期・集中的なリハ重視の傾向が明確になってきたのが特徴です.本委員会では今後も引き続き改定の影響を見極めつつ,次回へ向けて適正な報酬体系を検討していく予定です.(委員長 本田哲三)
(リハニュース13号:2002年4月15日)