<医局だより>

とちぎリハビリテーションセンター


 当センターの前身は,1952(昭和27)年に身体障害者更生相談所が設置され,1960(昭和35)年肢体不自由児施設が「若草学園」として発足,以降,身体障害者更生施設,両施設の通園部門,児施設母子入所部門が順次設置され,1973(昭和48)年宇都宮市若草町に「栃木県身体障害医療福祉センター」として統合しました.2001(平成13)年9月業務を引き継ぐとともに,リハ病院,心身障害児総合通園センター機能を付加し,知的障害者更生相談所を吸収して,宇都宮市駒生町に当センターは開設しました.栃木県の中心にある人口44万人の宇都宮市の西に位置しており,肢体不自由児養護学校を併設,当センターのある「とちぎ健康の森」の敷地内には「健康づくりセンター・生きがいづくりセンター」があります.
 複合施設であるリハセンターの常勤医師10人のうち,リハ専門医は2名,リハ科は3人の医師で担当しています.各部門に配置されている合計は,理学療法士15名,作業療法士11名,言語聴覚士6名,心理判定員9名であります.
 リハ病院は,80床を有するリハ専門病院で,リハ科・小児科・整形外科・神経内科を常設しており,内科・泌尿器科・皮膚科・耳鼻科・眼科・精神科・歯科が非常設科として診療しています.病床80床のうち40床は一般病棟で,小児整形外科を中心に年間約60例の手術を行っており,障害児の急性疾患の治療と,乳幼児から高齢者までの入院リハを行う混合病棟として運営しています.残りの40床は開設当初より回復期のリハ患者をリハ科が担当しており,2002(平成14)年9月からは回復期リハ病棟に移行して運営しています.入院患者に対し週1回カンファレンス(評価会議)を症例ごとに行い,回復期病棟では毎日,専従療法士と言語聴覚士が病棟看護師とカンファレンスを行っております.外来では毎週1回,車いす・座位保持装置などのシーティングクリニックをリハ科が担当し,整形外科の担当する装具・義足などのブレイスクリニックにもリハ科が参加しております.更生相談所嘱託医としての補装具判定,巡回相談業務や,肢体不自由児施設・肢体不自由児養護学校・更生施設の入所者への診療なども行っております.
 2003(平成15)年3月には「栃木県リハビリテーション支援センター」に指定され,心身に障害のある乳幼児から高齢者にいたるまでの幅広い年齢層に対応し,複合施設であることのメリットを十分に生かすとともに,県民に対し総合的なリハを提供する地域リハシステムの中核機関としての役割を担っており,リハ医にとって幅広い分野での活躍の場を得られております.
(船越政範)

とちぎリハビリテーションセンター
〒320-8503 栃木県宇都宮市駒生町 3337-1
Tel 028-623-6101, Fax 028-623-6151
E-mail: funakoshi-jik@umin.ac.jp
URL: http://www.rhc.pref.tochigi.jp/

(リハニュース19号:2003年10月15日)