慶應義塾大学
月が瀬リハビリテーションセンター
正門 由久
このたび、幸運にも日本リハ医学会海外研修助成者に選ばれ、Department of
Rehabilitation Medicine, University of Washington 訪問および講演、さらに国際臨床神経生理学連合
IFCN (International Federation of Clinical Neurophysiology) と米国電気診断医学会
AAEM (American Association of Electrodiagnostic Medicine) Annual Meeting
に発表させていただく機会を得ました。
Department of Rehabilitation Medicine, University of Washington はシアトルにあり、写真右のLawrence
R. Robinson 教授が、リハ医学の Professor and Chairman です。彼は Muscle
& Nerve の Associate Editor を務め、リハ医学電気診断学の第一人者であります。施設を案内していただき、そこにおいてQuantitative
EMGについて講演をさせていただきました。
その後、教授とともに San Francisco で9月16〜20日に開かれた IFCN と AAEM
のJoint Meeting に参加し、発表させていただきました。学会は、AAEM の50回目の記念学会で、IFCNとのJoint
Meetingとなっていました。記念セレモニーも開かれ、電気診断学における偉大な先駆者たち(Lambert
教授、Buchthal 教授など)の功績の紹介がありました。シンポジウムやワークショップなどは約100ほど、一般演題は550題で、聞きたいシンポジウムが満載でした。特にさまざまな側面からの神経生理、電気診断に関するものがあり、有意義な
Discussion を世界からの研究者と交わすことができたことは大変有意義でした。
今回の海外研修を機に、今後もリハ医学に関する見聞を積極的に広げ、臨床・教育・研究に役立てていきたいと思います。
最後に、施設訪問および講演を快くご承諾くださった Robinson 教授ならびに海外研修の機会を与えてくださいました日本リハ医学会の先生方に心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

東北大学大学院医学系研究科
肢体不自由学分野
近藤 健男
このたびは、栄えある日本リハ医学会平成15年度海外研修助成をいただきましたこと、心から感謝申し上げます。おかげさまで、2003年5月12日から22日までの日程で、ベルリンのクリニックベルリンの施設見学、引き続きプラハでの第2回 World Congress of the International Society of Physical and Rehabilitation Medicine (ISPRM) に出席してまいりました。
5月12日、出江紳一先生とともに、いまだSARSの脅威が衰えずマスク姿の旅行者が目立つ成田空港から一路ベルリンに到着しました。Prof.
Mauritz が施設長を務めるクリニックベルリンはベルリンの西郊外に位置するプライベートクリニックで、入院患者は日本と同様に重症の脳卒中患者や頭部外傷患者が多く、これに対し少ない医療スタッフで効率のよい医療が行われていることが印象的でした。研究面については少ない予算の中で、片麻痺に対する歩行訓練の研究等が行われており、「研究はレジャーだ。楽しいからやっている」との研究者の言葉に、洋の東西を問わず、研究における研究者の情熱の重要性が痛感されました。
その後、ヨーロッパ横断鉄道で一路プラハへ向かいました。プラハはヨーロッパ人が死ぬまでに一度は訪れたい場所 No. 1 と言われるだけあり、中世ヨーロッパの街並みが保存された美しい街でした。この町で出江先生と飲んだビールの味は一生忘れることができない思い出となるでしょう。ISPRM
では、当科での脳卒中リハの機能帰結について脳卒中の部位による検討を行った結果を発表しました。口演発表で約150人程の聴衆が参加していたようですが、何とか発表も無難にこなし、SARS
に感染することもなく無事に帰国することができました。改めて、関係各位の先生方に心から感謝申し上げます。
(リハニュース21号:2004年4月15日)