当部は、1981(昭和56)年開院新設医科大学の特殊診療部の理学療法部としてスタートした。その後平成7年に新設医科大学では初めて、中央診療施設として『リハビリテーション部』が認められ、リニューアル・オープンとなった。
施設としては、理学療法室(水治療室含む)254.4 m
2、作業療法室106.4 m
2、言語療法室18 m
2、心疾患リハ室35.4 m
2、検査室(電気診断用のシールドルーム)21.5 m
2を有する。
現在の構成メンバーは、医師として谷俊一部長(兼任)・石田健司副部長(専任)・山中紀夫助手(専任)で、コメディカルスタッフは、理学療法士(PT) 4名、看護師(Ns)(婦長ポスト) 1名の小さな部隊である。
年間の新患患者数は、急性期症例を中心に、800症例と少数ではあるが、疾患の内訳は、脳卒中(1割)・脊髄疾患(2割)・骨関節疾患(RA含む)(2割)・神経筋疾患(1割)・呼吸疾患(開胸開腹術前術後含む)(1割)・PICU(新生児)(1割)・生活習慣病(0.5割)・切断・心疾患等と比較的多彩である。
次年度に向け、STの採用を含めコメディカルスタッフの増員予定で、総合リハ承認施設になるべく努力しているが、それにもまして一層内容の充実が求められている。
これまでの我々の主な院内活動および研究テーマは、1.脊髄症の回復リハと電気生理、2.股関節外来運動療法、3.PICUから介入した小児神経発達、4.乗馬ロボットと歩行解析を用いた転倒予防、5.RA症例の足底圧評価と靴の作成(身障手帳に基づいて靴の作成)、6.脳卒中機能回復と運動関連脳電位、7.開胸術前後の呼吸のリハ、8.CAGB術後のリハ、9.高知県下の義肢装具判定、等を行ってきた。院外の主な活動としては、1.高知県山間部の高齢者長寿健診、2.高校大学連携によるスポーツ指導(トレーニング法と障害・外傷予防の指導)等がある。また他大学との共同研究では、1.福祉介護機器の開発、2.他動的運動機器の開発とその臨床応用等に力を注いできた。
今後は、県とも連携を持ちつつ、介護予防の運動プログラムの作成や地域リハへの動画を用いた遠隔地授業・遠隔地支援にも力を入れたいと考えている。
今後とも1症例、1症例を大切に症例のADLやQOLを向上させられるように努力し、リハ医療の向上に努めて参る所存である。
(石田健司)
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(リハニュース24号:2005年1月15日)