<特集◎診療ガイドラインの動向と課題>
● 呼吸リハビリテーションは、 − 個々の患者に合わせた学際的プログラムを立て、 − 正確な診断、治療、情緒的支援および教育を通じて、 − 呼吸器疾患の生理学的病態と心理的病態の双方を安定させたり、変化させ、 − その呼吸器障害や全般的な生活状況の制限という条件下で、 − 可能な限り機能を最大限に回復させようと試みる医療技術 (art) と定義することができる。 |
American College of Chest Physicians (1974) , American Thoracic Society (1981) |
年 | 世界 | 日本 |
1981 | 米国胸部疾患学会「呼吸リハに関する公式声明」 | |
1985 | 在宅酸素療法保険適応 | |
1990 | 米国心血管・呼吸リハ学会ポジションペーパー「呼吸リハの科学的基礎」 | |
1991 | 厚生省/日本医師会「在宅酸素療法ガイドライン」 | |
1993 | 米国心血管・呼吸リハ学会「呼吸リハプログラムのガイドライン第1版 | 呼吸リハプログラムのガイドライン日本語第1版 |
1995 | ヨーロッパ呼吸学会タスクフォース「COPDの適切な評価とマネージメント」 | |
1996 | 第一回呼吸療法士認定試験 | |
1997 | ACCP/AACVPR「科学的根拠に基づく呼吸リハガイドライン」 | |
1999 | 米国心血管・呼吸リハ学会「呼吸リハプログラムのガイドライン第2版」 | 呼吸リハプログラムのガイドライン日本語第2版 |
2000 | Global initiative for chronic obstructive lung disease (GOLD) | |
2001 | 呼吸管理学会/呼吸器学会「呼吸リハに関するステートメント」 | |
2003 | GOLD update | 呼吸管理学会/呼吸器学会/理学療法士協会「呼吸リハマニュアルー運動療法」 |
2005 | 呼吸管理学会/呼吸器学会/リハ医学会/理学療法士協会「呼吸リハマニュアルー患者教育・栄養指導」(作成中) |
Level A | ランダム化比較試験。多量のデータ |
■運動能力の改善 ■呼吸困難感の改善 ■健康関連QOLの向上 ■入院の回数と入院日数の減少 ■COPDによる不安と抑うつの軽減 |
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Level B | ランダム化比較試験。限定された量のデータ |
■上肢の筋力と持久力トレーニングによる上肢機能の改善 ■効果はトレーニング終了後も持続 ■生存率の改善 |
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Level C | 非ランダム化比較試験。観察に基づく研究報告 |
■呼吸筋訓練は特に全身運動トレーニングと併用すると効果的 ■心理社会的介入療法が有用 |