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リハビリテーション科女性医師ネットワーク(RJN)

RJN企画 シンポジウム「リハビリテーション科専門医のキャリアアップ-私たちがやってきたこと・やりたいこと-」報告

令和2年8月19~22日に京都市の国立京都国際会館で行われた第57回日本リハビリテーション医学会学術集会において、RJN委員会は8月21日の午前10時00分から11時30分まで、シンポジウムを企画・開催しました。初のハイブリッド開催の学会となり、座長、演者全てがリモート参加という初体験下での実施となりました。

「リハビリテーション科専門医のキャリア形成と未来」をテーマとして、より具体的なビジョンを描けるように、「専門医のキャリア形成を俯瞰的にみる」、「リハビリテーション科医の育成における管理者としての心構え」、「キャリア形成にいたる実体験」という流れで企画しました。座長は、RJN委員の大串 幹(兵庫県リハビリテーション中央病院)と黒木 洋美(大分中村病院)がつとめました。

シンポジウム第1題は国立国際医療研究センターリハビリテーション科の藤谷 順子先生から、「リハビリテーション科専門医のキャリア形成を見据えた視点とは」と題してお話がありました。キャリアという言葉の捉え方、形成する過程での女性医師としてのメリット、デメリットを整理されました。Job satisfactionの捉え方は、様々な役割(職場、社会など)が多様化する中で、リハビリテーション科医の職務は満足度につながりやすいのではという視点が示され、現実的でかつ夢のあるお話を頂きました。

第2題は医療法人豊田会刈谷豊田総合病院リハビリテーション科の小口 和代先生より、「皆が働きやすい職場とは?」について提示されました。小口先生の実際の経験を通して医師に限らず多職種全体での働きやすさを追求してきた経緯を話していただきました。時間の「見える化」の取り組み、業務のタスクシェア、タスクシフトを教育やスキルアップにうまく結びつけて院内連携のより良い発展に組み立てておられました。ご苦労話も挟まれて、リハビリテーション科医が管理者として矢面にたつ心意気も率直に伝わりました。

第3題は神戸大学大学院医学研究科リハビリテーション機能回復学・整形外科の原田 理沙先生より、「女医歴14年、子育て歴7年。今までやってきたこと、これからやりたいこと」について実体験談を通したキャリアモデルの1例として示されました。研修医時にリハビリテーション科を選択した理由、その後の怒涛の如く多忙な育児、専門医取得など、女性医師としてキャリア形成のシナリオが示され、若い医師に具体的に伝わるようなお話でした。

質疑応答では、チャット機能を用いたリアルQ&Aを行いました。リハビリテーション科医としてキャリア形成を築いていくのに女性、男性に関わらず、多職種での協同作業を基本とする考え方そのものが、ワークライフバランスを上手にとる、仕事満足度も得られやすいのでは、などポジティブな意見が出てきました。時間内での回答は十分ではなかったかと思いますが、後日に回答が確認できるシステムとなっており、新時代の学会としてメリットも多いことがわかりました。

短い時間でしたが、ご参加頂きました皆様にとって実り多きシンポジウムになっていれば幸いです。今回、このような機会をいただくことができ、大会長の島田 洋一先生ならびに、ご講演を賜りました各先生に深謝いたします。

 黒木 洋美(大分中村病院)