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リハビリテーション科女性医師ネットワーク(RJN)

RJN企画シンポジウム 「求められるリハビリテーション科医のスキル」開催報告

2020年11月20日(金)17:20~18:50、第4回日本リハビリテーション医学会秋季学術集会第7会場において、「求められるリハビリテーション科医のスキル」をテーマとしてRJN企画シンポジウムを開催しました。ここでは、リハビリテーション科専門医として求められるスキルについて、当委員会委員からシンポジストを選出しました。

リハビリテーション科では、ICFを意識しながら診察・診療を行っていきますが、その中でも移動能力、摂食・嚥下能力、高次脳機能については、日頃より課題となることが多く、各講師が考えていること、取り組んでいることについて発表してもらい、また、運動療法を円滑に進めるためには、患者の体調管理を行うことは必須で、そのことについてもテーマとしてあげました。

まずは、兵庫県立リハビリテーション中央病院リハビリテーション科、大串幹先生に、「移票動能力を伸ばすリハビリテーション科医の視点」について講演していただきました。主に、生活期における移動能力の重要性について、ならびに、さまざまな試みについて詳細にお話をいただくことができました。生活期における予防の視点は、急性期から生活期のどの分野においても重要な視点と考えます。

次に、島根県立中央病院リハビリテーション科、永田智子先生に、「求められるリハビリテーション科医のスキル:摂食・嚥下障害治療の視点」として、院内での多職種連携チーム医療を効果的に実施できるシステムの構築について、特に摂食嚥下チームの活動について講演していただきました。リスク管理の面にも言及され、インシデントレポートの振り返りも含め、院内全体の体制整備について解説されました。体制づくりという観点はリハビリテーション科ならではと思うところです。

3番手として、山形県高次脳機能障がい支援センター診療部、豊岡志保先生からは、「高次脳機能障害の診察の視点、高次脳機能障がい者の評価を生活に活かすための診察を考える」について講演をしていただきました。印象的だったのは、患者・家族側の視点を考慮しながらの診察の進め方、ならびに説明を行う上での言葉の選び方について具体的なお話があり、とても参考になりました。

最後に、金沢大学附属病院リハビリテーション科、山口朋子先生からは、「体調管理の視点~運動療法と全身管理のクロストーク~」について、回復期リハビリテーション病棟での経験を踏まえて講演していただきました。多くの合併症をかかえた患者さんに対する運動時のリスク管理は、リハビリテーション科医としては避けては通れないところです。明日からの診療に役立つ講演だったと思います。

いずれの先生においても普段の診療の中で培われてきたスキルについてお話をいただけたかと思います。4名の講師の先生方に共通することとして、普段の診療の中には様々な課題があり、それに対して、診察し治療を実践して、その問題点をフィードバックしながら、チームとして実践して、という過程が繰り返しあったかと推測いたします。本シンポジストの講演内容が、聴いてくださった皆さまに参考になることを祈っております。

 中馬孝容(滋賀県立総合病院)