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リハニュース No.19

2003年10月15日

  1. 特集:新しい地方会制度

    地方会組織の充実とその役割 ・・・ 宮野 佐年

    北海道地方会

    東北地方会

    関東地方会

    北陸地方会

    中部・東海地方会

    近畿地方会

    中国・四国地方会

    九州地方会

    地方会一覧

  2. 2004年春 ― 来たれ京都に・・・日韓合同カンファレンスプロジェクト委員会

  3. 医局だより

    とちぎリハビリテーションセンター

    大阪医科大学リハビリテーション医学教室

  4. REPORT

    第9回日本摂食・嚥下リハビリテーション学会学術大会◎報告 ・・・千坂 洋巳

    2003年 夏期リハビリテーションセミナーに参加して

  5. 質問箱:『舌のROM』

  6. INFORMATION

    広報委員会

    国際委員会

    第41回日本リハビリテーション医学会学術集会 開催のご案内

  7. 専門医コーナー:第15回リハビリテーション医学専門医会学術集会(カレントトピックスアンドレクチャー)のお知らせ・・・才藤 栄一

  8. 事務局からのお知らせ

  9. 広報委員会より

  10. 事務局コーナー

地方会組織の充実とその役割

地方会等検討委員会 担当理事 宮野 佐年

 1996(平成8)年10月に,当時の米本恭三理事長名で「日本リハビリテーション医学会地方会の発足について」という会告が出されました.地方会を全国8地区に分け,その地方会の条件として,1) 地方会の正会員はリハ医学会の会員とするが,準会員として非医師を構成員とすることは構わないとしており,2) 運営のための世話人と事務局を置き,3) 年1回以上学術集会を開催し,4) 筆頭演者は正会員に限り,5) 抄録はリハ医学誌に掲載することでした.その後各地方会もこの会告に沿って組織替えを徐々に行っていきました.  各地方会組織はそれぞれの地方の特色・伝統があり,関東地方会のように医師のみの会であるが,組織率が1/5にも満たない地方会や,パラメディカルとリハ医学会会員と全く区別しない地方会や,区別はするが合同で会を運営する地方会など様々でしたが,日本リハ医学会の下部組織として地方会総会をもう少し均一化し,さらに充実する必要性が高まってきました.

 2002(平成14)年6月の第39回日本リハ医学会総会において,地方会組織を充実するための方策として,1) 日本リハ医学会会員はすべていずれかの地方会に所属し,2) 各地方会事務局運営費の一部を日本リハ医学会が補助し,3) 地方会としての会費は徴収しないことが決定されました.  上記を受けて,地方会等検討委員会では,地方会組織に関する規則,生涯教育研修会の実施母体としての地方会のあり方等を検討してきました.

 そして,本年6月の第40回日本リハ医学会総会において,地方会組織に関する規則が承認されました.(リハ医学誌40巻8号(2003)483 -484)  その規則によりますと,本地方会組織の目的は,地域におけるリハ医学の普及と発展・会員相互の学術交流を図るもので,対象はリハ医学会会員であります.この地方会組織の事業として,1) 会員相互の学術交流,2) 生涯教育研修会の計画・実施,3) リハ啓蒙活動の実施,4) その他地方会組織の目的を達成するための事業としています.  地方会組織の運営のためには,幹事・監事・地方会事務局を置き,幹事会・地方会総会を年1回以上開くこととなっています.  会員相互の学術交流として,地方会学術集会を年2回以上開催することとなっています.また,生涯教育研修会に関しては,教育委員会から生涯教育研修会のガイドライン(案)が提出され,それにのっとって生涯教育研修会を企画し,原則として年2回以上開催することとなっています.

 これで地方会組織の大枠は出来上がりましたが,実際にこの組織を充実させ,その役割を実りあるものにするには,これからの地方会会員の皆様の積極的な参加と協力が不可欠です.多くの会員が,地方会学術集会に参加し,研究発表や会員相互の交流をはかり,生涯教育研修会にも積極的に参加し,新しい知識を吸収し,リハ医療の実践に役立てて欲しいと思います.地方会組織が発展するためには,会員の皆様方が自分達の地方会組織であるという認識をもって育てていくことが重要だと考えています.また各地方会の学術集会や生涯教育研修会の案内は,リハ医学誌ばかりでなくリハ医学会のホームページにも掲載しますので随時ご覧いただき,ご意見があればそれぞれの地方会事務局や幹事宛にご連絡いただきたいと思います.

北海道地方会

1. 特色:今年度から年2回地方会開催となります.  

2. 運営の抱負:北海道では,今年が第48回(リハ医学会総会より長い)となる,会員500人以上のリハ関連職種から成る「北海道リハビリテーション学会」があります.日本リハ医学会北海道地方会発足後,これまで過去5回の地方会のすべては,北海道リハ学会と共同開催しました.広い北海道の地域医療・リハ医療に関しては,リハ関連職種が一堂に会しての討議は有意義です.  今回の地方会制度改正にあわせ,地方会は,北海道リハ学会と共同開催する会を年1回継続開催する一方,日本リハ医学会会員による地方会も年1回開催します.すでに昨年12月第6回地方会の単独開催では道内全リハ医学会員319人の約半数参加しました.  さらに第8回北海道地方会からは,分科会として北海道医学大会に参加します.これは約40分科会があり(たとえば神経内科地方会など),リハ医学を専門とする我々の研究・活動を,他分野医師へ啓蒙する点で有意義と思います(全抄録が一覧できます). 

3. 地方会計画:第7回地方会(第48回北海道リハ学会共同開催)7月19日終了/第8回地方会:10月19日/臨床認定医生涯教育研修会:2004年2月または3月/第9回地方会(第49回北海道リハ学会共同開催):2004年7月3日/第10回地方会:2004年10月末 

4. HP: http://www.med.hokudai.ac.jp/~reha-w/rehati.htm  

(事務局幹事 渡部一郎)

東北地方会

 2003年1月25日臨時幹事会(東北在住評議員を含む)を開催し,「日本リハ医学会地方会組織に関する規則案」の検討と併行して,東北地方会会則案を討議し,3月15日の総会にて新制度の会則が承認されました.地方会会員の先生方には,10月18日開催の第14回東北地方会学術集会抄録集に全文を掲載しますのでご覧ください.

1. 本会の特色
・年2回の学術集会を東北6県持ち回りで開催し,参加の便宜を図る.
・各県に生涯教育担当の幹事を配し,各県内での生涯教育研修会開催の手続き等の窓口として機能し,生涯教育研修会の開催を円滑にする.
・日本リハ医学会会員以外の先生方にも,地方会の一時会員として共同発表を認め,リハ医学の発展・普及を図る.
・学術集会プログラム抄録集の発行により,地方会活動を周知させる. 

2. 運営の抱負:前述の通り本会の運営に特色をもたせ,本会の目的である「地域におけるリハ医学の普及と発展,日本リハ医学会会員相互の学術等の交流を図る」. 

3. 活動計画:(1)年2回の学術集会の開催,(2)生涯教育研修会の計画・実施,(3)リハビリテーション啓発活動の実施,(4)その他地方会組織の目的を達成するための事業

(代表幹事 佐直信彦)

関東地方会

 関東地方会は,関東1都6県と新潟県,山梨県からなる約2,600人の会員を有する最大の地方会組織である.長い歴史がある「関東地方リハビリテーション医学懇話会」より移行し,横浜市大リハ科から引継ぎ現在慈恵医大リハ科が事務局となっている.

 役員として12人の幹事(少なくとも県に1人,代表幹事は慈恵医大の宮野先生)と2人の監事(安藤,石神先生)がおり,開催希望の生涯教育研修会の内容については,リハ医学会のガイドラインに沿って偏らないように教育担当幹事3名(間嶋,白倉,水間先生)で検討している.関東地方会の規約,予算や問題点については幹事会にて審議し,総会に諮っている.年3回(3月,9月,11月頃)の学術集会と生涯教育研修会,1回(3月頃)の総会を開催し,学術集会は23人の世話人が持ち回りで行っている.学術集会での演題数は12~15程度である.

 原則として生涯教育研修会は学術集会時に開催し,総会開催時にも1単位は行うことを決定している.県支部単位での活動も地方会幹事会で了承すれば可能で,地域の活性化を図っている.

 当地方会の課題として,会員数の割に学術集会参加者が少ないこと,会員への通信費が嵩むこと,地方で開催した場合赤字に陥る可能性があることが挙げられる.将来的にはインターネットやe-mailでの連絡を検討している.会員の皆様の学術集会への積極的なご参加をお願いいたします.

(事務局幹事 猪飼哲夫)

北陸地方会

1. 特色:北陸地方会は会員数270名余と小規模で運営していますが,(旧)専門医の出席率は高く,学術的レベルも高いと自負しています.リハ医学会の会員がすべて地方会に所属するようになってからは,これまで地方会にあまり関心を持っておいででなかった先生方からの発表も増え,今後の発展が期待できると思われます. 

2. 運営:演題発表形式に特に制限は設けていませんが,パソコンでのプレゼンテーションが主流となり,2003年9月の第14回北陸地方会では,スライドプロジェクターが不要となりました.そこで,学会からの補助金でデータプロジェクターを購入し,それまでのプロジェクターのレンタルから漸く脱却し助かっています.会場の経費は参加費で充当しており,赤字にならない程度に参加人数で金額を割り出しています.現在,参加費を1,000円に設定していますが,参加人数が多くなれば参加費が下がる可能性があります. 

3. 活動計画:地方会は年2回,地理的に中心となる金沢で開催しており,毎回,生涯教育研修会2単位を企画しています.整形外科の先生が多く出席されますので,研修会の講師の先生方には,講演の内容についてご配慮願っておりますが,質疑応答は活発に行われています. 

4. 新制度について:地方会の事務局として良かった点は,これまで自前で会員名簿等を管理していたものが,学会事務局で管理されるようになったことです.半面,学会補助金の出納管理は多少煩わしくなりました.

(事務局幹事 染矢富士子)

中部・東海地方会

 中部・東海地方会は日本リハ医学会の地方会に関する規則を基に,従来の地方会会則を改正しました.本年4月1日現在の会員数は1,105名でこれまでの丁度2倍になっています.また,会計年度も従来の1~12月までを改めて本年1月からは正式に4月1日から翌年の3月31日までとしました.新方式では,会員数が2倍になったこと,臨床認定医生涯教育研修会も地方会が主催すること,会の運営を運営費補助金で行うことが主な変更点です.本地方会はこれまで入会金1,000円,年会費2,000円で約550名(組織率約50%)の会員で運営し,学術集会を2回開催してきました.年間の収入は年会費110万円,入会金5~10万円でした.支出の主なものは,年2回の地方会の案内と抄録の郵送(合計4回分×550名)とその印刷費,名簿整理や会費徴収,学会当日の受付のための人件費,幹事会の会議費,事務局人件費などでした.ところが新しい制度では運営補助金の使途が規定され,人件費などにはこれまでのように支出できません.また,会員増に伴う通信費や印刷費の増加が必要です.

 運営補助金は地方会毎の基本金として一律に25万円が交付され,これに加えて1人約529円が加算されるので,本会では約83万円となります.また教育研修会は平均100人が参加していますが,1単位1,000円として2単位で約20万円余の収入であり,ここから講師謝金,旅費,受付などの人件費,レジュメ印刷費を差し引くと会場費すら出せない状態といえます.現状では収入が減った分,地方会の運営に支障が出ています.事務局の運営が従来はややもすると個人の労力や医局などの労力を当てにして運営されてきています.円滑な運営や新しい試みなどが必要なとき,パートにしても専従できる人がおり,その人件費を支出するのが昨今では当然のあり方といえるのではないでしょうか.

 いずれにしても本来の目的である「地方会の活性化」という主旨からはずれてしまっては意味がないでしょう.今後,この点についての議論が必要と考えています.幸い,リハの重要性は高まり,地方会の演題も増加し,参加者も増えつつあるので,会員のより一層の学会参加を期待しています.また,参加する価値のある地方会にしていく努力が必要と感じています.

(代表幹事 猪田邦雄)

近畿地方会

 2003年7月総会を開催,地方会会則の承認を受け,幹事・監事が選出されて,1900余名の新地方会組織が発足した.リハ医学会地方会組織の,地方におけるリハ医学の普及・発展という設置目的に則って,種々の活動を展開したい.

 重点取り組みの第1点は,学術集会の充実である.年間2回の学術集会を地方会活動の核と位置付け,当地の学術発展の基地的存在にしたい.参加しやすく,アットホームな雰囲気の中で,臨床経験や研究成果を積極的に発表いただき,忌憚のない意見交換ができる集会を志向したい.

 第2点に,教育講演会を挙げたい.単独あるいは学術集会との併催で年間3~5回,リハ医学会生涯教育研修会として開催する.リハ医療の底辺拡大とリーダー養成に資するべく,リハ医学の研究や実地診療に直結する実践的な話題を取り上げたい.さらに,府県単位開催の講演会共催,任意開催の集会後援等,地方会には支援的役割もあろう.

 第3点に,会員相互の交流がある.IT時代の時流に遅れないように広く情報の交換を進めるべく準備を整えつつある.また,地方会学術誌“Practical Rehabilitation”の充実を図り,本誌を通して,学術成果の蓄積と交流が深まることを願う.

 選出された22名の幹事・2名の監事が,地方会充実のために叡智を傾け,具体的な用務に積極的に働き出して,当地方のリハ医学発展を期したい.

(代表幹事 藤原 誠)

中国・四国地方会

 1. 特色:これまでは会員数300名弱の会員登録制の地方会を運営しておりましたが,リハ医学会員全員が会員となる組織改革によって,9県で1,300名を超える大規模な地方会となりました.医学部のある大学の数は10校(国立9校,私立1校)ですが,リハ医学の講座があるのは私立1校のみです.しかし,国立大学にはリハ部が認められ,地方会役員には整形外科学の教授の先生方に加わっていただいております.今後,講座に昇格することが強く望まれ,リハ科医の育成に大きな期待が寄せられています.現状では大学新卒の多くの医師がリハ科専門医に成長することは望めないため,既卒の他科の医師にリハ医学を学んでいただくことが不可欠です.事実,生涯教育研修会に出席される医師数も多く,リハ医療の推進に真面目に取り組まれていると感じます.

 2. 運営:リハ医学会からの運営費補助金によって役員会が運営され,年に1度の総会が開催されています.規約に関しては2003年度のリハ医学会総会の意向を受けて,改革案を検討中です.以前は登録の会員から年会費を徴収していましたが,現在は徴収しておりません.そのため,複数回の役員会を開催することは困難な現状にあり,リハ医学会から地方会に委譲された多くの課題は,メールや郵送によるやり取りで処理せざるを得ません.

 3. 活動計画:地方会学術集会は年に2回,持ち回りによって開催し,そのうち1回はコメディカルを含む「中国・四国リハ医学研究会」との共同開催としております.生涯教育研修会(2単位)は地方会学術集会と同日に行っていますが,ほかに単独で集中的な生涯教育研修会を2~3回開催しています.

 4. 地方会学術集会の内容を会員に知らせるために,ホームページを有効に活用することになりました(http://www.kawasaki-m.ac.jp/rehamed/chihoukai.htm).

(代表幹事 椿原彰夫)

九州地方会

 九州全体を束ねた最初のリハ医学に関する研究会は,1973(昭和48)年に緒方甫先生が代表発起人となって開催した「九州リハビリテーション医学懇話会」であり,この懇話会が母体となり,日本リハ医学会が制定した地方会に関する規則に基づき九州地方会へと改組しました.この懇話会から数えると九州地方会には30年の伝統があり,地方会として既に九州各地区の先生方にその存在が浸透し認知されています.

 地方会は,九州地区の会員を中心としてリハ医学の普及とリハ医療の活性化を目的として運営されており,地方会を持ち回りで担当する先生には臨床や研究で中心的に活躍されている方々を推薦してお願いし,各地の病院や先生方の知名度を高め,地域を一層活性化する役割を果たしております.今年度は大分と福岡で地方会と生涯教育研修会を開催し,来年度は熊本,鹿児島を予定しております.多くの会員の方々が参加されますことを期待しています.

(事務局幹事 佐伯 覚)

地方会一覧
  会員数・区分
(会員数は9月末現在)
事務局 TEL/FAX/E-mail/HP 代表幹事
北海道地方会 328人
北海道
北海道大学大学院リハビリテーション医学/〒060-8638 札幌市北区北15条西7丁目
事務局幹事:渡部一郎
Tel 011-706-6066
Fax 011-706-6067
E-mail: jrma2003@med.hokudai.ac.jp
HP: http://www.med.hokudai.ac.jp/~reha-w/rehati.htm
眞野行生
東北地方会 581人
青森県,岩手県,秋田県,宮城県,山形県,福島県
東北大学院医学系研究科障害科学専攻運動障害学講座肢体不自由学分野/〒980-8575 宮城県仙台市青葉区星陵町 2-1
事務局幹事:飛松好子
Tel 022-717-7337
Fax 022-717-7340
E-mail: tobi@mail.cc.tohoku.ac.jp
佐直信彦
関東地方会 2,598人
新潟県,茨城県,栃木県,群馬県,千葉県,東京都,埼玉県,神奈川県,山梨県
東京慈恵会医科大学第三病院リハビリテーション医学講座/〒201-8601 東京都狛江市和泉本町 4 -11-1
事務局幹事:猪飼哲夫
Tel 03-3480-1151(内線3341)
Fax 03-5497-4120
E-mail: rehabilika@jikei.ac.jp
宮野佐年
北陸地方会 273人
富山県,石川県,福井県
金沢大学医学部保健学科/〒920-0942 石川県金沢市小立野 5-11-80
事務局幹事:染矢富士子
Tel 076-265-2624
Fax 076-234-4375
E-mail: fujiko@mhs.mp.kanazawa-u.ac.jp
立野勝彦
中部・東海地方会  1,116人
静岡県,長野県,愛知県,岐阜県,三重県
名古屋大学医学部保健学科/〒461-8673 愛知県名古屋市東区大幸南 1-1-20
事務局幹事:猪田邦雄
Tel 052-719-1343
Fax 052-719-1343
E-mail: ida@met.nagoya-u.ac.jp
猪田 邦雄
近畿地方会 1,920人
滋賀県,京都府,大阪府,奈良県,和歌山県,兵庫県
兵庫医科大学リハビリテーション医学教室/〒663-8501 兵庫県西宮市武庫川町 1-1
事務局幹事:藤原 誠
Tel 0798-45-6881
Fax 0798-45-6948
E-mail: kinkireh@hyo-med.ac.jp
藤原  誠
地方会 中国・四国 1,335人
鳥取県,岡山県,島根県,広島県,山口県,徳島県,香川県,高知県,愛媛県
川崎医科大学リハビリテーション医学教室/〒701-0192 岡山県倉敷市松島 577
椿原彰夫
Tel 086-462-1111
Fax 086-464-1186
E-mail: rehamed@med.kawasaki-m.ac.jp
HP:http://www.kawasaki-m.ac.jp/rehamed/chihoukai.htm
椿原彰夫
九州地方会 1,378人
福岡県,佐賀県,長崎県,大分県,宮崎県,熊本県,鹿児島県,沖縄県
産業医科大学リハビリテーション医学講座/〒807-8555 福岡県北九州市八幡西区医生ヶ丘 1 -1
事務局幹事:佐伯 覚
Tel 093-691-7266
Fax 093-691-3529
E-mail: reha@mbox.med.uoeh-u.ac.jp
HP:http://www.uoeh-u.ac.jp/kouza/rihabiri/jarm/index.html
蜂須賀研二

2004年春 ― 来たれ京都に

日韓合同カンファレンスプロジェクト委員会

 会員の皆様には既に学会誌と同封して1st Announcementが手元にあると思いますが,第2回日韓合同リハビリテーションカンファレンスはプロジェクト委員会においての第一の山場であるOn line登録の立ち上げの時期にさしかかっています.2004年4月23日~24日の開催にむけて座長の設定をはじめInvited Speakerの依頼に関して日本リハ医学会の重鎮の方々および多くの学会員に依頼状が届くと思いますので,その節はよろしくお願い申し上げます.

 このニュースが手元に届く頃にはOn Lineが稼動を始めていることと思います.韓国側も数多くの会員の動員を呼びかけている様子で200人近くの会員の出席が予想されます.従って日本としても主催者側として,是非400名を超える学会会員を確保して熱気のあふれる国際会議にしたいと念願しているところです.

 プロジェクト委員会としては,IRMA8, Millennium Symposiumの成果を引き継いで,アジアにおけるリハの先端を走るものとして国際的な発展を期待しています.特に今回の学会では,ポスターセッション(200題のスペースあり)を昼時2時間にわたってワインと軽食をとりながら大いに議論と親睦を深める機会として設定しており,若手リハ医や専門医の多数の参加をお願いして一番の盛り上がりを期待しています.また研修単位も日本リハ医学会,日本整形外科学会の研修単位,日本医学会研修単位も設定しているのでご活用ください.プログラムはまだ流動的な分野もありますが,シンポジウム2題,Bone&Joint Decade, Lecture on Current TopicsとFree Paper Sessionは(PC Projecter使用は1会場に限定されますが),5室に分散して行うことにしています.

 Abstractの締切は12月10日に変更されており,参加登録の早期割引の締切は2004年1月31日ですのでお忘れなく.編集の兼ね合いもあり,是非とも期限厳守でお願い申し上げます.

責任者:住田 幹男
関西労災病院リハビリテーション診療科
Tel 06-6416-1221 Fax 06-6419-1870
On Line登録案内については,こちらをご覧ください.  

Japanese-Korean Joint Conference on Rehabilitation Medicine 2004
New Frontiers of Rehabilitation Medicine in Asia
April 23 (Fri.) -24 (Sat.), 2004 Kyoto
International Conference Hall, Kyoto, Japan
IMPORTANT DATES
Deadline for Abstract Submission December 20, 2003
Pre-Registration January 31, 2004  

医局だより

とちぎリハビリテーションセンター

 当センターの前身は,1952(昭和27)年に身体障害者更生相談所が設置され,1960(昭和35)年肢体不自由児施設が「若草学園」として発足,以降,身体障害者更生施設,両施設の通園部門,児施設母子入所部門が順次設置され,1973(昭和48)年宇都宮市若草町に「栃木県身体障害医療福祉センター」として統合しました.2001(平成13)年9月業務を引き継ぐとともに,リハ病院,心身障害児総合通園センター機能を付加し,知的障害者更生相談所を吸収して,宇都宮市駒生町に当センターは開設しました.栃木県の中心にある人口44万人の宇都宮市の西に位置しており,肢体不自由児養護学校を併設,当センターのある「とちぎ健康の森」の敷地内には「健康づくりセンター・生きがいづくりセンター」があります.

 複合施設であるリハセンターの常勤医師10人のうち,リハ専門医は2名,リハ科は3人の医師で担当しています.各部門に配置されている合計は,理学療法士15名,作業療法士11名,言語聴覚士6名,心理判定員9名であります.

 リハ病院は,80床を有するリハ専門病院で,リハ科・小児科・整形外科・神経内科を常設しており,内科・泌尿器科・皮膚科・耳鼻科・眼科・精神科・歯科が非常設科として診療しています.病床80床のうち40床は一般病棟で,小児整形外科を中心に年間約60例の手術を行っており,障害児の急性疾患の治療と,乳幼児から高齢者までの入院リハを行う混合病棟として運営しています.残りの40床は開設当初より回復期のリハ患者をリハ科が担当しており,2002(平成14)年9月からは回復期リハ病棟に移行して運営しています.入院患者に対し週1回カンファレンス(評価会議)を症例ごとに行い,回復期病棟では毎日,専従療法士と言語聴覚士が病棟看護師とカンファレンスを行っております.外来では毎週1回,車いす・座位保持装置などのシーティングクリニックをリハ科が担当し,整形外科の担当する装具・義足などのブレイスクリニックにもリハ科が参加しております.更生相談所嘱託医としての補装具判定,巡回相談業務や,肢体不自由児施設・肢体不自由児養護学校・更生施設の入所者への診療なども行っております.

 2003(平成15)年3月には「栃木県リハビリテーション支援センター」に指定され,心身に障害のある乳幼児から高齢者にいたるまでの幅広い年齢層に対応し,複合施設であることのメリットを十分に生かすとともに,県民に対し総合的なリハを提供する地域リハシステムの中核機関としての役割を担っており,リハ医にとって幅広い分野での活躍の場を得られております.

(船越政範)

とちぎリハビリテーションセンター
〒320-8503 栃木県宇都宮市駒生町 3337-1
Tel 028-623-6101, Fax 028-623-6151
E-mail: funakoshi-jik@umin.ac.jp
URL: http://www.rhc.pref.tochigi.jp/

大阪医科大学リハビリテーション医学教室

 大阪医大のリハ部門は1954(昭和29)年に整形外科物理療法室として始まり,1968(昭和43)年には理学療法室と改称されるとともに技術員の増員と設備の拡充が図られました.しかし,現在のリハ科の母体は1981(昭和56)年に中央診療部門として新設された「リハビリテーションセンター」であり,今年で22年目を迎えます.

 現在の当科医局の専任スタッフは,助教授1,講師1,助手2,専攻医1,研修医2,非常勤講師1,非常勤医師1,診療教育教授1,同助教授1の計11名(リハ専門医5名)です.このほかのリハスタッフは,PT13,OT5,ST4,MSW3,PO1,視能訓練士6,リハ看護師2,技術補助員7の計41名です.

 診療面では,総合リハ施設として各科の外来・入院患者に対して急性期~亜急性期のリハ医療を実施しています(当科新患数は年間約1,200例).脳血管疾患,骨関節疾患,脊椎脊髄疾患,神経筋疾患のほか,手の外科疾患や小児の肥満症,起立性調節障害なども扱っています.また専門外来として糖尿病,関節リウマチ,呼吸器疾患,手の障害のリハがあります.さらに医療相談部との連携で退院前訪問指導や各種社会資源の積極的活用により患者様の在宅復帰の支援に努めています.このほか院外活動として,近隣の老人保健法機能訓練事業や肢体不自由児療育にも積極的にリハ医を派遣しています.

 卒前教育では,リハ医学の系統講義(9コマ),クリニカルクラークシップ,basic OSCEおよびadvanced OSCE実習,PBLチュートリアル,公衆衛生実習(地域リハ),生理学系統講義のほか,他大学(関西医科大学)からの臨床実習生の受け入れや各種専門学校の講義を担当しています.また日本リハ医学会の夏期リハセミナーにも参加しています.

 卒後教育では,すでに数年前から臨床研修制度にスーパーローテート方式を導入し,神経内科,整形外科,脳神経外科,小児科,救急医療,外科,麻酔科,循環器内科,呼吸器内科などを卒後2年間に研修できるようにしています.また関連各科からのローテータ,他施設からの研究生や非常勤医師を受け入れています.

 研究面では,高齢者の転倒による骨折予防システム(転倒感知装置の開発:特許出願中),骨密度に影響を与える生活様式因子の疫学的研究,老人保健法機能訓練事業に関する研究,装具の研究・開発(すでに「大阪医大式」の名を冠した装具がいくつか開発され,なかでも「オルトップAFO」は全国で年間平均約7,000装具の作製実績),シドニー大学医学部リハ研究所と日豪リハ医学教育の共同研究,糖尿病の運動療法,などを行っています.

 2004(平成16)年春には回復期リハ病棟(約40床)が開設され,教員ポストの拡大が予定されています.今年の阪神タイガースのように,「近畿のリハをレベルアップしたるでぇ」とお考えの方は,是非とも下記にお問い合わせ下さい.

(山口 淳)

大阪医科大学リハビリテーション医学教室
〒569-8686 大阪府高槻市大学町 2-7
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REPORT

第9回日本摂食・嚥下リハビリテーション学会学術大会◎報告

産業医科大学リハビリテーション医学講座 千坂 洋巳

 去る9月5日(金),6日(土),福岡市の福岡国際会議場にて第9回日本摂食・嚥下リハビリテーション学会学術大会(大会長:蜂須賀研二 産業医科大学リハ医学講座教授(写真))が開催されました.九州で初めての本学術大会開催となり,また,天候にも恵まれ(今年は冷夏でしたが,9月に入ってからは暑い晴天が続きました),九州一円はもとより,全国から2,500名もの方々が参加されました(当学術大会参加人数は年々増加しています!).さらに,一般講演は昨年の約2倍の220演題で,摂食・嚥下障害を持つ患者さんに対する各施設での取り組みに関する発表が多く,摂食・嚥下障害への取り組みの全国的な盛り上がりを実感しました.

 会長講演は,「摂食・嚥下リハビリテーション:食事と服薬」で,今回のテーマである“チーム・アプローチ”の重要性を中心とした講演でした.特別講演は佐々木英忠教授(東北大学内科病態学講座老年・呼吸器病態学分野)による「高齢者の誤嚥性肺炎とその対策」で,高齢者の誤嚥性肺炎に関する豊富なデータを示しながらの,ユーモアにあふれ,かつ説得力のある講演でした.

 教育講演は,北島茂樹助教授(産業医科大学産業保健学部人間科学講座)による「チーム・アプローチとコミュニケーション能力」,城田知子教授(中村学園大学短期大学部食物栄養科),黒田留美子栄養管理室長(介護老人保健施設ひむか苑)による「栄養学の基礎と嚥下食の実際」,山田好秋教授(新潟大学大学院医歯学総合研究科摂食環境制御学講座顎顔面機能学分野)による「嚥下の神経生理学」,Professor&Chairman Tai Ryoon Han (Department of Rehabilitation Medicine, Seoul National University College of Medicine)による「Therapeutic meals for dysphagia patients in Korea」の4講演が行われました.“韓国の嚥下食”は食文化の違いのため,若干メニューが異なっており興味深い内容でした.

 ワークショップは,「摂食・嚥下リハビリテーション・チーム―各職種が持っているとっておき―」「地域における摂食・嚥下障害のアプローチ―その連携を探る―」のテーマで活発な討議が行われました.  一般口演(スライド,PC,ポスター)においても活発な討議が行われ,一部の会場は超満員の状態でした.

 今後は,国内のどの地域の患者さんでもあまねく,標準的な摂食・嚥下リハを受けることが可能となるよう学会員を通じた啓蒙が必要と感じています.また,“摂食・嚥下”においては未だEBM(evidence-based medicine)が不十分な点もあり,更なる研究が望まれるところです.

 最後に紙上をお借りして,本学会学術大会に,様々なご支援ご協力をいただいた多くの方々にお礼申し上げます.

2003年 夏期リハビリテーションセミナーに参加して

富山医科薬科大学5年  江畠 彩子

  私は大学入学前からずっとリハビリテーションに興味をもっていたのですが,リハ科のない大学にいるとリハとはどういうものかがつかめず悩んでいたので,たまたま知り得たこの夏期セミナーは思ってもみないチャンスでした.これを機に,私は夏休みを利用して,リハ医学会HPに募集してあった夏期セミナーだけでなく,一般病院のリハ科にも見学させていただきました.
 驚いたことに,行く度に違うリハの形(病院の地域による特性の影響もあるのですが)を見たので,リハの幅が広いことを初めて知り,ますます興味がわきました.しかしどこに行っても共通して見られたことは,診断するだけ,治療するだけの医療にとどまらず,患者さんと密に接することができて,チームで取り組み,病気を診ずして人を診る医療がそこにあったことです.こんなリハに私は心を奪われてしまいました.また,各施設で多くの人たちと知り合えたことも貴重な出会いとなりました.
 このように,私にとってこの夏は“リハビリテーション”にかぶれ,大きな収穫を得られた夏でした.今回にとどまらずこれからもさまざまな施設に伺って,今後につなげていきたいと思います.
 最後になりましたが,この貴重な機会を設けてくださり,お世話になった鹿児島大学・横浜市立大学・国立国際医療センター・都立荏原病院の諸先生方にこの場を借りて御礼を申し上げたいと思います.ありがとうございました.

埼玉医科大学3年  猪 野  梓

 私は今回初めて,この夏期リハビリテーションセミナーを昭和大学リハ科で参加させていただきました.
 私はまだ3年生で,しかも臨床の系統講義も今年の春始まったばかりで,リハの知識などゼロに等しい者です.今回私がこのセミナーに参加しようと思ったのは,リハ科に興味があったからではなく,どういうことを行っている科なのかを知りたいという単なる好奇心からでした.幸いなことに,今回のセミナーでは,実際に病棟を見て回ってリハ医と患者さんのかかわり方や,PT・OTの方たちと患者さんたちがリハを行っている様子を目で見たり,また実際にOTの立場になって患者さんのリハに付き合ったり,逆に患者さんと同じ作業をやらせていただいたりと,色々なことを肌で感じることができ,リハについて何も知らない私ですが,ただ講義を聞いているよりずっと有意義な体験をすることができました.今回の実習を通じて初めて触れたリハ科は,将来が具体的に決まっていない私にとって,とても興味深いものに思えましたし,時間があればもっと見て回りたかったと思いました.今回のセミナーはきっとこれから学ぶリハ医学の勉強に大きく役立ってくれるでしょうし,私の将来の選択肢にも何らかの影響を与えてくれたと思います.
 今回,昭和大学リハ科の皆様には大変お世話になりました.本当にありがとうございました.

質問箱:『舌のROM』

嚥下障害の分野で『舌のROM』という表現が使われていますが,これは国際的にも正しい用語なのでしょうか.ちなみに,2002年度版リハビリテーション医学用語集にはROMの日本語が,「(関節)可動域」となっており,注として,『ROMの概念には関節の意を含まない.例;体幹ROM』と記載されています.舌のROMもこの注釈が適用できると考えてよろしいのでしょうか.(横浜・MK)

A ROMの概念には,関節の意を含まないことについては,そのとおりです.文献的にも,Oncology 11: 651-659(1997)に“range of motion exercise for the jaw, tongue, lips, and larynx”という表現が実際に使われていて,舌,口唇,喉頭などの関節以外の組織でもROMは使われています.

 しかし,医学中央雑誌のキーワード検索では,舌,ROMで検索しても該当なしとなっています.むしろ,舌運動という表現の方が日本口腔外科学会など他学会でよく使われている用語です.したがって,「舌ROM」という表現は,むしろ慣用的表現として一般に用いられているようです.

 舌ROMの正確な測定方法については,まだ確立されていません.ただし,舌の突出,上下,左右,回転,舌体の口蓋への接触運動などを診療場面で確認し,不十分の場合には,他動運動,自動運動,抵抗運動,ストレッチング,などが試みられています.

   また,舌の動きの客観的な評価法として,まず,発声を用いたスクリーニング検査で評価する方法があります.舌尖の挙上が不十分な時は「だ」が「あ」に聞こえ,「の」が「お」に聞こえます.さらに,奥舌の挙上が不十分な時には,「か」が「あ」に聞こえます.また,嚥下造影により,嚥下時の実際の舌の送り込み運動を確認することができます.一方,新生児の哺乳などは,超音波エコーを用いて,矢状面では舌背の動きやオトガイ舌骨筋などの動きを捉えることができます.

(評価・用語委員会 高橋秀寿)

INFORMATION

広報委員会

 飛松好子委員が任期満了により退任され,猪飼哲夫委員が新委員として就任されました.広報委員会立ち上げの時からご尽力いただいた飛松先生に,この場をお借りして御礼申し上げます.

 今年度は活動方針に『広報誌の発行,ホームページの維持管理に留まらず,幅広い広報活動のあり方について検討すること』を加えましたが,今やインターネットに勝る広報手段はちょっと思いつかず,HPに一般市民に対する広報内容を加えることを計画いたしました.他の医学会のHPには『市民の皆様へ』などのコンテンツがあり,疾病の解説や新しい治療法の紹介,市民公開講座の案内などを載せているものが多くなっています.患者さんや家族あるいはリハ医療に興味のある学生さんへの有益な情報ソースとなることで,リハ医学会の認知度が高まることを期待しています.

 また,英文HPがないことも他の医学会のHPに比べて見劣りする点でしたので,国際委員会と協力してできるだけ早く英文HPを立ち上げたいと考えています.

 なお,10月15日~17日に東京ビッグサイトで開催される第30回国際福祉機器展に日本リハ医学会が出展することになり,大急ぎで展示の準備をしております.世界14カ国から630社が出展し,参加者は14万人という国内最大の福祉機器展です.入場無料ですのでご来場をお待ちしています.

(委員長 水落和也)

国際委員会

2004(平成16)年度 海外研修助成募集

 2004年度海外研修助成の募集を8月から受け付けています.会員諸氏のふるってのご応募をお待ちしています.

助成対象:海外リハビリテーション医学関連学会での発表,海外リハビリテーション施設への短期訪問・研究発表
応募資格:応募締切日において45歳以下.詳しくはリハ医学会ホームページもしくはリハ医学40巻7号412頁参照
助成対象研修期間:2004年4月1日~2005年3月31日
募集期間:2003年8月1日~11月30日
応募書類:リハ医学会ホームページからダウンロードもしくは日本リハビリテーション医学会事務局に書類申請

第41回日本リハビリテーション医学会学術集会 開催のご案内

第41回日本リハ医学会学術集会 会長 江藤 文夫

 第41回日本リハビリテーション医学会学術集会を2004年6月3日(木),4日(金),5日(土)に,京王プラザホテル(新宿)で開催させていただきます.

 日本リハ医学会は会員数が9,000人を越え,学術集会における演題数も増加してきました.社会的には改革の時代を迎え,医療や医学教育においてもシステムの見直しが進められています.専門医の広告が可能となり,新臨床研修制度が開始されるなかで,リハ医療のニーズ拡大に応えるためには教育の質量的充実を図るべき時期だと思われ,テーマを「リハビリテーション医療のさらなる展開に向けて―リハビリテーション医学教育の充実と普及―」としました.

 高齢社会に備えて介護保険制度が導入され,医療,介護,福祉の領域にまたがるリハビリテーションは世間に広く知られるようになりましたが,専門医を含むリハスタッフが充足している一般医療機関はまだ少数です.医療分野では高齢者医療の認知度は低く,医療費の1/2を占める高齢者医療は必須のはずでありながら,新臨床研修制度で大きな位置を占めるのは小児科や婦人科です.高齢者医療でアクティビティの回復が第一義的目標と認識されたのは前世紀前半のことです.ライフの持つ生活の意義に貢献する専門診療科としてリハ科専門医への期待は高まりつつあります.一方,リハ医療を必要とする領域は極めて広範囲に及ぶので,他診療科との連携だけでなく一般臨床医にもリハの基本知識を普及する必要を感じます.今回の学会では,リハ医の養成に関する諸外国の事情にも接する機会を持ちたいものと考えています.

 学会場に予定しているホテルは,現在の東京国際フォーラムの場所から移転した東京都の庁舎に近接し,まさに新しい都心に位置し,交通の利便性は良好です.

  多数の会員の皆様のご参加をお待ちしております.

会 期: 2004年6月3日(木)~5日(土)
会 場: 京王プラザホテル(東京都新宿区)
テーマ: リハビリテーション医療のさらなる展開に向けて―リハビリテーション医学教育の充実と普及―
トピックス: リハビリテーション科専門医の養成システム
外傷性脳損傷のリハビリテーション
職業リハビリテーション
心臓リハビリテーション
精神障害とリハビリテーション
鍼灸とリハビリテーション
招待講演: Chris Ward(University of Nottingham)
Andrew Cole (University of New South Wales)
大会長: 江藤文夫(東京大学大学院医学系研究科教授)
事務局: 〒113-8655 東京都文京区本郷 7-3-1
東京大学医学部附属病院リハビリテーション部
Tel 03-3815-5411 Fax 03-5684-2094
E-mail: jarm-acd@umin.ac.jp
HP: http://jarm41.umin.jp
◎その他,シンポジウム,パネルディスカッション,教育講演などを予定しています.

専門医コーナー

第15回リハビリテーション医学専門医会学術集会(カレントトピックスアンドレクチャー)のお知らせ

藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学講座 才藤 栄一

 2003年10月25日(土)・26日(日)の2日間,今池ガスビルホール(名古屋市千種区,地下鉄今池駅すぐ)で行います.

 摂食・嚥下,運動学習,脳卒中,専門医制度の4つをテーマに取り上げました.

 摂食・嚥下は,摂食・嚥下リハチップスと題したワークショップで,持ち帰ってすぐに役立つ知識の伝達の他,Palmer教授(ジョンズホプキンス大学)に新しい嚥下モデルについて特別講演をしてもらいます.一般演題も摂食・嚥下をテーマとして募集しました.運動学習は古典的考え方から計算理論までその枠組みを紹介します.皆様が日常リハ臨床を再考するのに役立つでしょう.脳卒中は先進的リハ治療を実践している先生方にその実際を紹介いただきます.

 必ず面白いと思います.皆様のお越しを藤田リハ一同でお待ちしています.なお,10月24日(金)の夕方には前夜祭として,藤田リハアーベント(ヒルトンホテル,参加費無料)を開催します.合わせてご参加いただけると幸いです.

参加資格: 専門医会会員およびリハ医学に興味を持つ全ての方
参加費: 7,000円
懇親会費(25日夜)5,000円
連絡先: 藤田保健衛生大学医学部リハ医学講座
Fax 0562-95-2906
E-mail: rehabmed@fujita-hu.ac.jp
ウェッブ:http://www.fujita-hu.ac.jp/~rehabmed/md/seminars/current2003/index.html
http://www.fujitahu.ac.jp/~rehabmed/rehaken/rehaken_info_nxt2.html

事務局からのお知らせ

 専門医の広告に関する本医学会の対応については,2003年6月18日の通常総会において,専門医の制度に関する規定等が整備され,学会誌リハ医学8月号に既に掲載されております.また,2003年9月27日開催の理事会において,実施,運営のための細則,実施要領等が制定されました.以下の規定等が,学会誌10月号に掲載されておりますので,会員の皆様には学会誌を必読くださるようお願いいたします.  認定臨床医のリハビリテーション科専門医への移行に関する申請については,該当する本人あて事務局からお知らせいたします.

  1. 会員へのお知らせ

  2. 認定臨床医のリハビリテーション科専門医への移行に関する資格審査及び認定要領

  3. 日本リハビリテーション医学会専門医の認定に関する細則

  4. 日本リハビリテーション医学会専門医認定試験実施要領

  5. 日本リハビリテーション医学会研修施設認定要領

  6. 指導責任者の認定要領

  7. 地方会組織における生涯教育研修会ガイドライン

  8. 地方会組織における生涯教育研修会実施要領

  9. 日本リハビリテーション医学会実習研修実施要領

  10. 日本リハビリテーション医学会専門医生涯教育基準細則

  11. 日本リハビリテーション医学会専門医資格更新に関する細目

広報委員会より

   自民党の総裁選で小泉首相が再選され,「地方の活性化」の流れが加速しようとしています.今年度の学術集会総会でも議題となりましたように,日本リハビリテーション医学会の「構造改革」の中でも「地方会制度」の改革は「専門医制度」の改革と並んで中心的な課題となっており,今回は「新しい地方会制度」を特集とさせていただきました.リハ医学会ニュースでは毎号各地方会からのおたよりを掲載してきましたが,今回のような特集号としてまとめて掲載させていただきますと,各地方の特徴が感じられ,また,運営にあたられる先生方の熱意やご苦労がつたわってきます.本当にご苦労様です.

 今回の改正では,地方会としての年会費の徴収がなくなり,リハ医学会から運営費が補助されるようになりましたが,各地方会とも人件費や通信費をはじめ経済的な苦労が多いようです.宮野先生も論説の中で触れられておられますように,各地方会会員の先生方の積極的な協力が地方会組織を充実させ,その役割を実りあるものにしていくために不可欠ですが,経済的にも各地方学術集会,研修会へのご参加,e-mailやホームページの活用による通信費の削減などへのご協力をお願いできればと考えております.

 広報委員会といたしましても,リハ医学会のホームページをより充実したものとし,より新しく,有用な情報を会員のみなさまに御提供できるように努力しておりますので,リハ医学会ニュースとあわせてご利用いただき,またご指導いただければ幸いです.

(赤星和人)

事務局コーナー

 駅から事務局へ続くれんが通りの緑に百日紅が彩りを添えた夏も,あっという間に遠くなりました.4月から事務局の一員になりました丸山です.前の職場では,構造改革・産学連携などこの数年の国・大学・産業界の諸改革の波に揉まれていましたが,医学会も同様で,やっと岸に着いたと思ったら,また疾風怒濤に巻き込まれた感がします.6月の専門医制度改正に始まる細かい体制整備を急ぐ毎日ですが,経理関係等の日常業務のほか,会則検討・国際・地方会等検討・関連専門職・日韓合同カンファレンス各委員会事務にも追われています.事務局では,仕事中,何かに困ったら全員で教え合う,人手が必要な時はサッと集まり全員で作業するなど,ごく自然に仕事を片付けていくのには感心しました.

 日常使うメールは必ずお仕事を背負って来る訳で自分がもう一人いたらなんて思う時がありますが,会員組織としての機能アップのためには,メールやホームページの活用はより一層進められるべきものでしょう.日韓カンファレンスの優れた参加登録システムには,情報収集方法の進歩を身近に感じました.今は,日韓の成功と,専門医制度の確立を願っています.

 最後に,住所等の変更の場合は,呉々も連絡をお願いいたします.

(次長 丸山 進)