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内部障害のリハビリテーション治療

内部障害とは

内部障害とは世界保健機関(WHO)により提唱された国際障害分類試案の機能障害の一つに属し、心臓、呼吸、腎尿路、消化など内部機能障害の総称と定義されています。一方わが国の身体障害者福祉法では内部障害は現在のところ、心臓機能障害、腎臓機能障害、呼吸機能障害、膀胱・直腸機能障害、小腸機能障害、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害、肝臓機能障害の7つを内部障害(内部機能障害)と規定しています。

内部障害の内訳

2006年の内部障害患者数は107万人で、その内訳は心臓機能障害59.5万人、腎臓機能障害23.4万人、呼吸機能障害9.7万人、膀胱直腸機能障害13.5万人、小腸機能障害0.8万人、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害0.1万人です。肝臓機能障害は2010年4月に新たに追加されました。

リハビリテーション治療の意義

内部障害者は長期の安静・臥床などにより身体・精神活動の抑制を強いられることが多く、その非活動性は能力低下をもたらし(廃用症候群)、内部障害や運動機能障害がさらに悪化するという悪循環に陥りやすいので、その悪循環を断ち切るために積極的に運動を行い、フィットネスを維持向上させる必要があります。さらに、薬物療法・食事療法・患者教育・カウンセリングを加える包括的リハビリテーション治療を行うことが重要です。

リハビリテーション治療の有効性

心疾患、呼吸器疾患に対するリハビリテーション治療はすでに歴史がありその有効性も明らかになっています。最近では腎臓機能障害に対しても運動療法が有効であるとする報告が出されています。また、生活習慣病である高血圧、糖尿病、高脂血症に対しても運動療法の有効性が示されております。現在では、これらの疾患は生活習慣病として、運動を含めて総合的に治療するようになっています。今後も、内部障害のリハビリテーション治療の重要性はますます高まると思われます。

2014年4月改訂

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